って絶対に質問されると思うので、予め書いておけばいい気がした。
A. 意味は全く無いです。何の意味も無いんです。はい、終わり。
~完~
……ただし由来ならある。
昨年の或る日、漫画『来世であいましょう』を久々に読み返していた時のこと。
ふと、登場人物の名前の由来が気になった。
近松ナウは英語の“now”だ(正確には尼崎市の「近松ナウ事業」+Twitterの「なう」か?)。牧野キノは「昨日」で、池袋エチカはまんま「エチカ池袋」に違いない。
ということまではちょっと検索したら解る。
さて、では白良浜かぴあの「かぴあ」とは一体何だろう?
調べると「白良浜」というのは和歌山県に白良浜海岸という名所があるらしい。関西の地名だから多分これ由来だろう。
じゃあ下の名前は一体何から来ているのだろうか?
パッと調べても解らない。もう少し詳しくググッてみしょうホトトギス。
──search for "かぴあ" or "カピア" or "kapia" or "capia"...
検索して出て来た諸々の一覧がこちら。
- 白良浜かぴあ
- 小路啓之の漫画『来世であいましょう』のヒロイン。来世占い屋をやっていて、近松ナウの来世体と結ばれるべく彼を殺そうとする電波な転校生。作中で「ダイハナ(の宮川花子)」と称されるファッションセンスの持ち主。
- カピア人/小惑星カピア(Capian/Capia)
- 1950年代の特撮スーパーヒーロー映画『スーパージャンアンツ』に登場する宇宙人/惑星。カピア人は宇宙で最も邪悪な宇宙人で、月の裏側にある小惑星カピアは全土が泥沼になっているらしい。やば。
(参考文献:カピア人「怪獣wiki特撮大百科事典」) - カピア
- サンライズ制作のアニメ『勇者警察ジェイデッカー』に登場する宇宙人。また宇宙人かよ。
- カピア(kapya)
- フィリピンのボントック族の祭文。豚を供犠して祈るサンフォ儀式で詠唱されるサボサップや、地霊などに無病息災を祈るためにサボサップとともに詠唱されるパスックがあるとのこと。
(参考文献:乾尚彦「フィリピン・ボントック族の祭文カピア―マリコン村のサボサッブとパスックについて」) - カピア(意味不明)
- マレーシアのシャーマニズム信仰の根付いた村落には病気を占ったり治癒する役割を果たす「ポモ」と呼ばれる人々がいるらしい。G村のポモ・ト・チャーという人物が師に薬草知識のお礼の一つとして、「カピア」なる正体不明の粒を差し出した……という人類学者による研究報告があるようだ。
「ト・チャーは勉強をひと通り終えると、ト・スレイマンにお礼(pengkeras)として腰布一枚、上着一枚、カピア(意味不明)一粒と七◯リンギッドを贈った。」
(参考文献・引用元:板垣明美 『癒しと呪いの人類学』235頁, 2003年, 春風社)
- カピア・ペッパー(Kapia Pepper/Capia)
- 唐辛子のように長細く、肉厚な赤ピーマンの品種。甘くジューシーで、挽いて香辛料としても使われる。唐辛子(或いはピーマンやパプリカを含むナス目ナス科トウガラシ属の学名)を"capisicum"というので、多分その"cap-"から来ているんじゃないだろうか。
- 香緋亜
- 茨城県那珂郡東海村のケーキ屋。
- ビラ・カピア(Vila Capia)
- 東京都渋谷区の賃貸オフィスビル。東京メトロ北参道から徒歩4分。
- ヒサール・カピア(Hisar Kapia)
- ブルガリアのプロブディフ旧市街にある門。古代ローマ時代の門を基礎にして中世の11世紀に建てられたらしい。
- カーサ・スイート・カピア(Casa Suit Capir)
- 赤道ギニアの首都マラボのゲストハウスの名前。
- カピア・キュンダ(Kapya Cunda)
- レスボス島の対岸に位置するトルコ西部の港町・アイワリクにあるホテル。カフェやバー、屋外プールなど、設備も充実しており、内装も非常に美麗。Expediaでは5人中5人が「非常に良い」評価で5点満点を獲得している。(2021年9月1日現在)
成程ね、①の由来がもしあるなら何となく②のような気がするが、小路啓之先生は2016年に急逝なさってしまったので、確認しようがない。
ご存命であればサイン会で直接質問するのだけれども。でもその謎っぷりが愛おしくもある。
ここまで来たら「カピアズ」みたいなグループ名もある気がする。
Capiasだったら何かスマート過ぎるので、Capiazの方がシャキッとする気がする。アレとかコレも“s”じゃなくて“z”だし。
でもCapiazだと何か頭がツルツルなので定冠詞を付けた方がいい、ドイツ語やフランス語だと変になるのでシンプルに英語だろう。
“Thee Capiaz”だと何か大袈裟なので、やっぱり普通に“The Capiaz”がスッキリしてくれる気がする。
よし、じゃあ自分のバンド名にしてしまおう。
そして現在に至るのであった。
だから意味は無いですが、上に挙がってる全部が由来ということでいいと思います。きっと。
文責:佐藤直哉